2016年7月9日土曜日

天保11年ごろの観世音寺まえを歩く庶民14名


齋藤秋圃が天保11年ごろに描いた絵に観世音寺を見る。正殿があり、その横にも社屋があるものの、かって、華麗に甍を並べていた寺院群は見あたらない。興味深いのは、さいふ通りを歩く14名である。左から紹介すれば、天満宮参りの女性3名、物売り1名、馬で運搬するもの1名、その横の1名は不明、道ばたで金持ち風の商人2名に物乞いをする乞食、そしてその商人風に引きつられて遊ぶ芸妓3名、最後は旅人2名である。さまざまな風俗を映し出しているが、なぜ秋圃の関心を呼び起こしたのだろうか。

観世音寺前の茶店、そして観世音寺周辺が農地化していることに注目しておきたい。


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