「噂を信じてはいけないよ」という歌がある。
東北地方各地に、在地で「蝦夷塚」と言伝えられている古墳がある。
例えば
+江釣子古墳群
である。この古墳群に関しては
田中 航也 著「蝦夷と古墳群 ~江釣子古墳群の世界を復元する」( 弘前大学大学院 教育学研究科 教科教育専攻 社会科教育専修 歴史学分野 12GP206 )第2章 江釣子古墳群の景観
で詳述されている。
この田中論文でも言及されているように、江釣子古墳群は俗に「蝦夷塚」だという。
伝承されてきた「蝦夷塚」には、この外にも、
*田尻町下長根古墳や小笠原古墳群・柳沢古墳群・万宝院古墳群
などの7世紀から8世紀にかけての古墳があり、その地では同様に「蝦夷塚」だと信じられてきた。
また、登米市(旧中田町)には、
*蝦夷塚古墳群(宮城県登米市中田町上沼字追分)及び蝦夷塚東古墳群
などもある。
秋田県では、秋田県平鹿郡雄物川町(現在は横手市雄物川町)の
*蝦夷塚古墳群(秋田県平鹿郡雄物川町造山字蝦夷塚51番地調査: 昭和60年 9月2B ~10月 15日、)
所在する蝦夷塚古墳群の発掘調査報告書を知る。
*上田蝦夷森古墳(岩手県盛岡市上田蝦夷森、6世紀末~7世紀前葉)
*蝦夷森古墳群〈奥州市、礫槨型古墳)
*
これ以外に日本列島各地に多数の「蝦夷塚」が存在すると推定するが、東北地方に地理感を持たないので、皆様の教えを乞いたい。
当然ながら、「蝦夷塚」の特長に関して、以下に説明していきたい。なにが和人と異なるのかを。
江釣子古墳群(えづりここふんぐん)は、岩手県北上市に広がる古墳時代後期(7世紀後半〜8世紀前半)の群集墳で、約120基もの円墳が確認されています。画像も表示されているので、ぜひご覧ください。
🏺 主な特徴
• 立地:北上川に注ぐ和賀川の北岸、標高70〜90mの段丘や自然堤防上に分布
• 構成:猫谷地・五条丸・八幡・長沼の4支群から成る
• 墳形:直径10m前後、高さ1mほどの円墳が中心。周囲には幅約1mの周濠が巡るものも
• 埋葬施設:竪穴式石室が主流で、横穴式石室を模した構造。川原石を小口積みにした長方形の石室が多い
構成:猫谷地・五条丸・八幡・長沼の4支群から成る
• 墳形:直径10m前後、高さ1mほどの円墳が中心。周囲には幅約1mの周濠が巡るものも
• 埋葬施設:竪穴式石室が主流で、横穴式石室を模した構造。川原石を小口積みにした長方形の石室が多い
• 出土品:
• 蕨手刀、直刀、刀子、鉄鏃
• 勾玉、管玉、切子玉、ガラス玉(金箔入りのものも)
• 馬具、金環、錫釧、鉄斧、鎌、鍬先、土師器など
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