2024年3月24日日曜日

川原寺出土の土器刻印の「和豆良皮牟毛乃叙」(わづらはむものそ)は東国出身者の落書きか?

寡聞にして県立橿原考古学研究所付属博物館のプレスリリースしか知らないが、飛鳥京跡苑池遺跡から発見された皿状刻書土器に、

*川原寺坏莫取若取事有者□□相而和豆良皮牟毛乃叙又毋言久皮野□」

と記載されているという。可能であれば、実見したいが、橿原考古学研究所の敷居は高いだろうから、断念。

注目するのは、この記事に見る

①万葉仮名で記述された散文であること

②「和豆良皮牟毛乃叙」(わづらはむものそ」の和語

③漢文体と和文の混用

④「なーそ」(どうか~~しないでほしい)の文型が認められること。

⑤「坏」は国字であり、「アクツ」と読み、「川沿いの低湿地」の意味。しかも、現在でもこの国字「坏」が特定地域(東国)にのみ使用されていることから、この皿状土器に刻印した者も東国出身者、しかも常陸国出身者である可能性を指摘しておきたい。

などである。





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