寡聞にして県立橿原考古学研究所付属博物館のプレスリリースしか知らないが、飛鳥京跡苑池遺跡から発見された皿状刻書土器に、
*川原寺坏莫取若取事有者□□相而和豆良皮牟毛乃叙又毋言久皮野□」
と記載されているという。可能であれば、実見したいが、橿原考古学研究所の敷居は高いと側聞するから、断念せざるを得ない。
注目するのは、この記事に見る
①万葉仮名で記述された散文であること
②「和豆良皮牟毛乃叙」(わづらはむものそ」の和語
③漢文体と和文の混用
④「なーそ」(どうか~~しないでほしい)の文型が認められること。
⑤「坏」は国字であり、「アクツ」と読み、「川沿いの低湿地」の意味。
管見によると、現在でもこの国字「坏」が特定地域(東国)にのみ使用されていることから、この皿状土器に刻印した者も東国出身者、しかも常陸国出身者である可能性を指摘しておきたい。
などである。
0 件のコメント:
コメントを投稿