スウェーデンの中国語学者 Bernhard Karlgren の体系(主に Grammata Serica / Grammata Serica)および『Analytic Dictionary of Chinese and Sino-Japanese』では、
「大」のカールグレン再構音
カールグレン体系では
「大」 の上古音は
*dâg
内訳
d- : 有声歯茎破裂音(initial)
â : 低母音
-g : 語末子音(入声系統の痕跡と考えた)
→語末に -g をもつ閉音節
中古音(参考)
中古漢語(『切韻』体系)では
dâi
現代北京語:dà
現代日本漢音:ダイ
呉音:ダイ
現代韓国漢字音:대 (dae)
に対応。
(2)「墓」
同じくBernhard Karlgren の体系(主に Grammata Serica / Grammata Serica Recensa 系統)では、
漢字 「墓」 の上古再構音は次のとおりである。
カールグレンによる再構音
*mâg
音の構成
m- :両唇鼻音(語頭)
â :低母音
-g :語末子音(有声軟口蓋閉鎖音)
つまり *閉音節 -g をもつ語 として再構されている。
中古漢語(Karlgren体系)
中古音(『切韻』系)は
mâ
で、中古段階では 語末子音は消失 したと考えられている。
以上、要するに
*大墓=dâg+mâ
であることを念頭に置けば、日本古代漢字音では
*大墓=Ta/Da+Ma
と推測できる。
したがって、我が小見では
*田茂(山)説=岩手県奥州市水沢羽田町字明正付近か(現在は田茂山会館や東北新幹線田茂山トンネルに名を遺す)
⇒万葉仮名では「茂」は「もの甲類/乙類の併用」
に軍配を上げたい。
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