2026年7月15日水曜日

伊勢国安濃郡条里図の「縮尺(スケール)」の復元’(案)

以下は、あくまでも仮説の範囲内での復元であり、これが現存するわけではない。

1. 条里図の「縮尺(スケール)」の復元(案)

◆ 条里制の基本単位(復元)

  • 1町=約109m

  • 1里=6町=約654m

  • 1条=東西方向の6町幅

  • 1坪=1町四方(約109m × 109m)

条里図は「1坪=正方形」として描かれるため、図面の縮尺は“坪の大きさ”であった。

◆ 安濃川中流域の条里図の縮尺(復元案)

古代の紙(麻紙・楮紙)は最大で 縦60〜70cm × 横40〜50cm 程度を想定すべきか。

● 草生・内多の条里図の縮尺(推定)

図上の1㎝=実距離は約20~25m

図上の1坪(1マス)=正方形、4~6㎝

図上の1里=25~26㎝

つまり、紙の上に「1里=約25cm」ほどの大きさで描かれていた。

安濃川中流域の草生・内多は 「一条〜二条」「一里〜四里」程度の範囲なので、 紙1枚で十分にデザインできる範囲。

2. 条里図の「測量方法(縄・測桿)」の復元

◆ ① 縄(測量縄)

縄は 距離を一定に保つための基準器具。→麻縄・藤縄を使用したか?

● 特徴

  • 長さは 1町(約109m)を基準

  • 伸縮を防ぐため、縄を湿らせることが常套手段


◆ ② 測桿

測桿は 長さを測るための木製の棒

● 特徴

  • 長さは 1歩(約1.5m)

  • 樫・栗など硬木で作成

  • 目盛りは刻まない(長さそのものが基準)

● 使用方法測桿を地面に連続して置く → 歩数を数える → 坪の辺長を確認

◆ ③ 歩測(ほそく)

人の歩幅を基準にした測量法

● 特徴

  • 1歩=約1.5m

  • 測量者の歩幅を一定に訓練

● 使用方法

歩測で距離を確認 → 縄・測桿と照合 → 誤差を修正

◆ ④ 水準測量(簡易水準器)

条里図には水利が必須なので、水準器(水平を測る道具) が使われた可能性が高い。

● 方法

  • 水を入れた器を使う

  • 水面の水平を基準にする

  • 溝渠の勾配を測る

渡来系技術の典型

 3. 測量の実際の手順(安濃川中流域での復元)

① 四王寺山の山際境界を確定(基準点)

→現地踏査が未実現で、その一を確定できないままである。

② 安濃川の本流・堰の位置を確定
③ 縄で1町(109m)を測る
④ 測桿で細かい距離を補正
⑤ 歩測で坪の辺長を確認
⑥ 坪(正方形)を連続して描く
⑦ 条(東西)・里(南北)を区画
⑧ 水利路(溝渠)を描く
⑨ 官田・神田の境界を描く
⑩ 古道・古墳を基準点として記入
⑪ 紙に複数枚、記録化する


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