「従常宮、請雑物」
上記は平城宮1964年度調査時に出土した木簡である。
平城宮跡 (所在地 奈良市佐紀町 )
この「常宮」といえば、『万葉集』巻20、4301番歌の題詞の記事である。
4301番歌
[題詞]七日、天皇太上天皇皇大后在於東常宮南大殿肆宴歌一首
[原文]伊奈美野乃 安可良我之波々 等伎波安礼騰 伎美乎安我毛布 登伎波佐祢奈之
[訓読]印南野のあから柏は時はあれど君を吾が思ふ時は実無し
「常宮」の用例を知らなかっただけに、この木簡は私にとって貴重である。
岩波大系は「平常の御殿」(第4巻、403頁)だと説明する。2例目の出現で語義理解に大きな寄与はないものの、当時の人々にとって、「つね(常)みや」の語義を
「普通と変わらずそのままずっと維持されている存在・状態・性質など」(岩波古語辞典、885頁)
であったとして、「いつもの御殿」だと解釈し、臣下もしくは一般人が使用する語句だと。理解して大きな誤りはない
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